2017-04-13

書籍レビュー「失敗の科学」東京営業部 富澤

4月になり、モレーンコーポレーションも3名の新社会人が入社しました。
3名とも先月まで学生だったとは思えないほど精悍な顔付きをしていて、入社の挨拶も堂々としていました。
4月で社会人5年目を迎える私ですが、今でも入社式の挨拶では緊張と恥ずかしさでモジモジしていたことを覚えています。
さて、今回はモレーンフィッシング部部長の富澤が最近読んで面白かった本をテーマにブログを書かせて頂きます。

失敗の科学 著者:マシュー・サイド

失敗から学習する組織と学習しない組織の違いを書いた本です。
海外の書籍らしいく沢山のデータや事例とともに、そのエッセンスを紐解いています。

手に取ったキッカケ

■ ミスを繰り返して、他部署にまで迷惑をかけてしまう事があり、失敗を減らす事にとても感心を持っていた。
■ 日々の業務に忙殺されて、失敗を反省する時間を十分取れていないと感じていた。
この書籍では、失敗から学習しない業界の典型例として「医療業界」と、医療業界とは反対に失敗から学習する業界の例として「航空業界」をあげています。
例えば、回避可能な医療過誤による死亡者はアメリカ国内だけでも毎年4万4000名〜9万8000名という報告があります。医療業界特有の事情として、ミスを誘発する複雑さ(多くの疾患とそれに応じた処置)や人手不足、高い緊急性など不可避な要素がありますが、失敗を認めない姿勢があります。
一方で、ジェット旅客機の事故率は500万フライトに1回というデータがあります。
こちらには失敗から学習する仕組みとして、ブラックボックスの設置(コックピットの会話の録音、航路の記録)や権限の強い第3者組織などがあり、医療業界とは対象的な取り組みをします。
また、この失敗への向き合い方は業界に限った話ではなく、身近にいる手のつけられない頑固者(私には親戚のおじさん!笑)にも当てはめられます。自尊心ある人ほど失敗を認められず、自身の完璧主義を詭弁で補おうとするからだそうです。
また、有名な研究者や経営者など失敗した時に失う物が多い人も、冷静な判断が難しくなり、失敗からの学習から遠ざかってしまうそうです。

感想

私はこの本を読んで、(広くこの業界から親戚のおじさんにまで当てはまる)日頃から感じていた「なんでいつまで経っても直らねぇんだ。。。トホホ」というモヤモヤがすっかり晴れました。また、医療従事者とコミュニケーションする私たち企業側こそ、医療業界を変えるキッカケ作りが出来るなのではないか?なんて考えていました。
それは、失敗に対して本当に寛大だと思います。社内では日頃から失敗自慢が出ますし、上司の昔のエピソードを聞いても、モレーンコーポレーションが失敗から学んで成長してきた会社だと感じます。日々環境が変化しているの中で、小さな失敗も無駄にせず、着実に活動に反映させていく事が、私の役割と思います。
モレーンコーポレーションの企業文化10ヶ条にある「失敗を恐れず、常に挑戦を忘れない」を思い出して、頑張ります!