2014-03-25

ボーイング747

こんにちは。グローバルマーケティング部の川口です。

 少しずつですが日中は暖かい日も増えて、春の気配を感じる様になり、桜の開花が待ち遠しい今日この頃です。ただ花粉症の私には辛いシーズンの到来でもあり、眼の痒みや鼻水に悩み、また目薬と鼻炎薬に多額の費用をかけるのかなと考えると憂鬱になってしまいます・・・。

 話は変わりますが、私は飛行機が好きで出張等の移動では飛行機を良く利用します。先日、羽田空港に着陸する機内の窓越しから格納庫の前で翼を休めるANAのボーイング747型機が目に留まりました。このANA747型機は3月末をもって退役する事が決まっており、ANAでは特別フライトの企画も実施されています。

 私が飛行機を好きになったきっかけはこのボーイング747型機でした。私が小さい頃、仕事でよく飛行機を利用していた父親から、ボーイング747型機の雄大さ、2階にも客席があることやキャビンの広さ等の魅力的な話を聞いているうちに自然と飛行機に興味を持つようになっていました。そう言えば、最初の憧れの職業はパイロットでした。

 ボーイング7471969年の初フライトから747-100型、-200型、-300型、-400型と大小様々な変化を遂げ進化し続けたボーイング社を代表するロングセラーの旅客機です。特に-400型以降は『テクノジャンボ』と呼ばれ、劇的なハイテク化で航空機関士が不要、つまり機長と副操縦士だけフライト出来るという画期的な進歩を遂げました。

 大きい飛行機の代名詞で『ジャンボジェット機』という言葉がありますが、実はこの『ジャンボ』、この747型機のみに付けられた愛称で、英国の動物園で人気を博した大きなアフリカ象の名前『ジャンボ』が由来とのこと。大きい飛行機を大きい象の名前で呼び始めたのが、いつしか巨大な物の例えが『ジャンボ』になるとは当時の英国人も思ってもみなかったでしょう。

 ボーイング747型機は国内線では唯一、4基のジェットエンジンを搭載し、数少ない2階建て構造で機首がこんもり盛り上がった独特の流線形のフォルムは空港でも一際目立つ存在でした。コクピットは2階にあるため、旅客機では珍しく1階の最前列の座席はコクピットより前に位置するため、そこからの風景は絶景だとか。私は2階席には座ったことはありますが、残念ながら1階最前列には座ったことが無いのです・・・。

 今回引退するのは正確にはボーイング747400D型機。DDomestic(国内)の略で、ボーイング社に対しJALANAのみが発注した747型シリーズ最後の日本国内線専用機です。これは狭い日本国内を何度も運航する(つまり離着陸の回数が多い)ために機体の一部の構造を強化、シート間隔の縮小化、またギャレー(ドリンクや食事を準備するスペース)部を減らして座席数を増加するなど日本にフィットした仕様で、長年日本の空で活躍し続けましたが、ほぼ同座席数を有しながら燃費の良いボーイング777-300型機の登場、また近年は787型機のような中規模座席数の省エネ機の台頭で、ジャンボ機も活躍の場が少なくなり、2011年にJAL所有の747-400Dが退役したことで政府専用機の747-400型機を除く、日本の747型機では、ANAが保有する2機の747-400Dだけになっていました。が、残念な事に331日の羽田−那覇間のフライトをもってこの2機も日本の空から退くことになりました。


 もう恐らく日本のエアラインでジャンボに乗る事は無いでしょうが、海外ではまだジャンボが就航しているエアラインは複数あり、海外出張か何かで搭乗する機会があれば、今度は国内で果たせなかった『1階最前列からの眼下の絶景』を楽しみたいですね。